マノワール・ド・ラ・テット・ルージュ テット・ア・クラック・ロゼ
2010年のアンジュでの試飲会ルネッサンス・デ・AOCにてパリの超ワインマニアの間で有名な元酒屋、アラン・オードリーからのおススメドメーヌであった、マノワール・ド・ラ・テット・ルージュ。これが嬉しいご縁の始まりとなりました。
ギヨーム・レイヌアールは医者である母と、薬剤師である父を持つとても育ちのよい好青年。ただ子供の頃からの夢は医学の道に進むことではなく、ワインの生産者になることだったといいます。1995年、若干25歳のギヨームは、畑を購入するべくソミュール周辺のピュイ・ノートル・ダム付近のぶどう畑を訪問していました。帰り道偶然、回り道をして通ったこの村にある廃墟が目に付き、はっとひらめき、「ここでワインを造るんだ」と瞬間的に感じたといいます。そのときのことは今でも忘れない、と。 公証人に相談をし、廃墟の家を購入。同時に手に入れた10ヘクタールの畑の手入れをスタートさせ、翌年の収穫、醸造を迎えるべく、手作りの大工事が始まりました。父親の手伝いもあり、ほぼ全ての工事を自分たちの手で行うことが出来ました。当時、奥さんソフィーとの間にはまだ2歳にもならない幼子もいたといいます。
現在、16歳、14歳、12歳の3人の男の子の父親でもあるギョームは、98年以降、13ヘクタール全てをビオロジック農法で耕し、少しずつアイテムも増やしつつあります。その昔はピアノを弾いていたというクラッシック好きで、定期的にドメーヌを開放しコンサートを開催しているようです。ソフィーは学校で教えながら、ドメーヌで食事つきシャンブル・ドット(Chambre d'hte=朝食付きの民宿)を切り盛り、またお料理教室も開催するなどして、とてもアクティブ。畑を見て歩いた時、剪定が終わり、今年最初の掘り起こし作業をしたばかりの土には、まだ眠っている状態の虫の幼虫やみみずがあちこちに丸まっていました。彼のワインは優しくて力強い。さりげないけど、芯がある。クラッシックだけどちょっと遊び心もあって、飽きさせない魅力があります。
マスカットのような爽やかな香りのほんのり甘口セパージュはカベルネフラン60%、シュナンブラン30%、シャルドネ10%
うっとりするようなローズピンク色のロゼは優しい泡立ちと、
少しマスカットを感じさせる爽やかな甘さを纏った味わい